謎の「相続し忘れた土地」

司法書士事務所に相続登記の手続をお願いしたのだが、電話でこんなことを聞かれた。
「お爺様名義の土地が一筆あるのですが、お父様の土地と一緒に相続なされますか?」
私もそのことは知っているのだが、どうしていいかわからず祖父の分はほったらかそうかと思っていた。
父が祖父から相続したときの遺産分割に関する書類があれば処理できるらしい。

母と相続関連の書類をひっくり返してみたら、「相続放棄申請」が見付かった。祖父の遺産について、祖母と父の兄弟全員が相続を拒否するものである。これで相続人は父のみとなる。その上で相続登記を行ったため、「遺産分割協議書」は作られなかった。そこまで頑張ったのになぜ相続を忘れた土地があったのか、そしてなぜ父は生きてる内に一筆くらい改めて手続しなかったのか…今となっては謎だらけ。
さてこの相続放棄申請だが、簡易裁判所から「受理した」という通知も添えてあった。これで申請は有効なものであることが証明できる。
これらの書類を司法書士事務所に持ち込み、手続をお願いする。

相続がまるで「先祖供養」のように思えてくる。受け継ぐ田畑や山林にろくな金銭価値はなく、「売地」の看板を出しても多分売れない。ただ、遺された名義が亡霊のように感じられてしまう。私名義に書き換えることは、ある種「お祓い」である。成仏してくれ。

今日はガネーシャのマントラを聞こう。

コメント